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2023年8月号 (第209号)

技術の玉手箱 /  省力化・省人化・省エネ加工のヒント

アルバイトを「バイト」、スマートフォンを「スマホ」、コピー&ペーストを「コピペ」、というように長い言葉を「省く」表現スタイルは、世代を問わず暮らしの中で広く定着しています。皆さんの職場にも自社内だけでしか通じない独自の短縮用語って、きっとありますよね?!

さて、私たちの業界でも「省く」というキーワードは、近年とても重要視されています。少子高齢化による労働人口の減少傾向や、働き方改革の流れを受け、業務を見直してムダを「省く」=省力化、そこから人員を「省く」=省人化の動きが加速しています。企業として、少ない労働力で生産性を上げることが急務となっています。また、環境配慮への責務として、消費電力を抑えた省エネ加工の取り組みも求められています。

では、加工現場で具体的にどんな工夫ができるのか、ヒントを探ってみましょう。

加工前の工具セット

加工現場での省力化の工夫の一つとして、加工前の工具セットの外段取りが有効です。

工具を加工機に正確に取り付けることは、加工前においてとても重要です。仕上り品位の向上はもちろん、工具自体の摩耗進行も安定し、長寿命化にも直結するからです。

ただ、機械主軸に取り付けた状態で、ダイヤルゲージを当てながら人が数値を読み取るといった内段取りをしていると、その間は機械を止めなければなりません。すると、生産は停滞し、機械稼働率も低下してしまいます。大事な工程とはいえ、生産性にとってマイナスとなる要素はできるだけ省きたいものです。

そこで、加工前の工具セットを自動化して機外で行なえば(=いわゆる外段取り)、効率よく機械を生産活動に充て、稼働率アップを目指すことができます。また、機械化を図る際には、人による測定判断に差が出やすい投影タイプではなく、高性能カメラによる自動刃先認識システムを活用するとより有効です。


刃先を画面に写せば何処でも自動で認識します

刃先を画面に写せば何処でも自動で認識します

つづいて省エネの工夫のご紹介です。最近、電気代が高いですよね?小型主軸機は大型主軸機と比べて相対的に消費電力も抑えられるため環境に優しく省エネ加工にもつながります。小型主軸機で大きな工具を使い、少ないパス数で加工できれば、より省エネ効果は高まります。

小型主軸機での大径カッタ活用

プレートやブロック材など、広い平面を削り出す加工には正面フライスカッタがよく用いられます。この場合、カッタ径はより大径であるほど、相対的に刃数も増え、パス回数も少なく済むため加工能率向上を図りやすくなります。と同時に、各パスのつなぎ目ごとに発生しがちな外観上のスジ・段差も減らせるため、仕上り品位においても有利となります。

ただ、大径となればカッタ重量も当然重くなるため、取り付け可能な機械主軸が大型機(BT50等)に限定されてしまいます。小型主軸機しか保有していない環境では、あきらめるしかないのでしょうか?

近年では、主軸への取付け重量制限をクリアする薄型・軽量仕様の「BT30でも使える大径カッタ」が登場し、従来では難しかったφ125といった大きなカッタ径も小型主軸機で実用可能となってきました。

以上あくまで一例ですが皆様の改善取組みのヒントとなれば幸いです。

ここまで「省く」ことなく最後までお読みいただき誠にありがとうございます!

謹啓、小暑の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。暫しご無沙汰でございました。初心に帰り、イチオシをお届けしたいと存じます。

経済産業省 「日本の人口動態と労働者構成の変化」より

経済産業省 「日本の人口動態と労働者構成の変化」より

上記グラフは経産省の資料でございます。ご存じのように、日本の人口は減少傾向にあり、15~64歳のいわゆる労働人口と言われる世代の人口の比率も減少していくことが予想されております。

そんな中、日本のものづくりにおいては「人の介在無に如何に生産性を高められるか?」が鍵でございます。玉手箱でも省人化や省力化について触れておりました。

早速ですが、以下の動画をご覧頂きたいと存じます。





高速バリ取りロボット切削加工システムの動画でございますが、このバリ取り加工を人が行ったとすると、一体どれ位の時間がかかるのでございましょう?このように、高度に制御できるロボットを用いることで、もっともっと高い生産性を実現できそうでございます。

尚、ここで用いた工具はDLC-MG-TPML φ1.5、DLCコーティング付の先端径φ1.5の超硬テーパエンドミルのロング刃でございます。今はまだ特殊品でございますが、こういったアプリケーションの普及につれ、時代に応じて標準化されていくのであろうと妄想するものでございます。

そして、今現在のバリ取り及び面取り加工用工具としては、2023年2月号(第206号)で紹介しましたHY-PRO面取り工具をお薦めしたいと存じます。

その他、ねじ切り加工における無人化としてお薦めするのは以下2点でございます。詳細はバックナンバーを参照くださいませ。




本稿も、皆さまのお仕事の付加価値や生産性の向上、SDGsな課題解決として貢献できれば幸いでございます。

謹言

OSGお土産100選 /  Plesic(プルシック)のプリンとロールケーキ

OSG月刊メールマガジン201号からの新企画「OSGお土産100選」!
日本のみならず世界各地で働くOSG社員がおすすめのお土産をご紹介します。

今回、ご紹介するお土産は岐阜営業所の河口より推薦の「Plesic(プルシック)のプリンとロールケーキ」です。

推薦コメント:
岐阜にお越しの際にぜひおすすめしたいお土産は「Plesic(プルシック)のプリンとロールケーキ」です!

Plesicはパステルなめらかプリンの生みの親である所 浩史氏が手掛けた、プリン好きにはたまらないお店です!岐阜営業所内で非常に人気で、定期的にプリンやロールケーキを購入しています。

プリンは様々な種類があり、見た目も美しくとてもなめらかで上品な味わいです。

ロールケーキは、ふわふわのスポンジと口当たりの良い生クリームの組み合わせが絶品です。春限定のイチゴのロールケーキは中に入っている苺が非常に大きく、切り分けると苺の香りが辺り一面に広がります。夏の限定は抹茶のロールケーキです!季節に合わせたロールケーキが登場するので、一年中楽しみです。

オーエスジー岐阜営業所一同

オーエスジー岐阜営業所一同

河口は2022年に入社した2年目営業マンです。小学校4年生から大学卒業までラグビーに取り組んでおり、高校では花園、国体等に出場しました。

工具業界といった新しい環境で、大好きな岐阜営業所の先輩方、温かいお客様のお力のもと毎日の成長を実感しております。憧れの先輩方のように、お客様に信頼される営業マンを目指し、これからも精進して参ります!

Plesic(プルシック)
〒500-8222
岐阜県岐阜市琴塚2-1-18
https://plesic.jp/

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