メールマガジン
2024年10月号 (第223号)
「……おばあさんは川へ洗濯に行きました。すると川上から大きな桃がどんぶらこどんぶらこ、と流れてきて……」
皆さんご存知のあの昔話の一節です。
これが現代ならば、おばあさんはきっと家で全自動洗濯機を使うことでしょう。もはや川へ行く必要も無くなり、肝心なあの桃との運命的な出会いのチャンスすら失われてしまいます。
人の手によるアナログ作業を排除し、新技術やシステムを活用して機械化・自動化していく動きは少子高齢化に伴う生産性向上への意識の高まりもあり、急速に進んでいます。
もちろん切削加工分野においても例外ではありませんが、そこでしばしば妨げとなるのが「切りくず処理」の問題です。
今号ではその解決のヒントを考えてみましょう。
エンドミル
例えば側面加工を行なう場面では、なるべく刃数の多いエンドミル選定が有利です(当社では多刃=4枚刃以上)。切れ刃が多いため加工能率が高いですし、あわせて心厚が大きく、工具の剛性(=丈夫さ)が増すため、加工中の倒れも少なく抑えられるからです。ただ、ロング刃の刃長をフルに使って加工すると、軸方向への切込量が大きく、発生する切りくずは、重量も長さも増します。結果、切りくずをクーラントやエアーでで押し流そうとしても追いつかず、山のように堆積してしまうことがあります。そうなると、都度、機械を止めて人の手で除去作業をせざるを得ません。
そうした際に有効なのが「チップブレーカタイプ」です。外周刃のあちこちに設けられた「チップブレーカ」により切りくずが分断されます。切りくず長さが短くなることで、同じ質量でも体積が小さくなり、人手を介さずとも円滑に除去しやすくなります。そのため、夜間の無人運転も安心して任せられます。(⇒詳しくはK爺コーナへ)
ドリル
ドリルは穴あけの際に、先端の切れ刃で発生した切りくずを、自らの持つ限られた溝スペース内に収納しながら切り進まねばなりません。もし伸びた切りくず形状ですと溝の中に詰まる、あるいはホルダにからまるリスクが高まり、除去に手間がかかります。よって細かな分断形状が望ましいといえます。ここで大きなカギを握るのが送り量の設定です。下図で送り量による切りくず形状の大きな変化をご紹介します。加工相談において「なんとなく心配だから、いつも送り量は低めで慎重にやっているけど、慢性的に切りくずトラブルが絶えない」というお声をよくお聞きします。実は、理想的な分断形状(青矢印)をめざす観点からすると、ある程度厚みのある切りくずを生成させ、折れやすく仕向ける必要があり、低すぎは望ましくありません。目安として、一般鋼であればドリル径の2%程度の送り量(mm/rev)に設定すると効果的です。
さて、きっと未来には乾いた洗濯物をきれいにたたんで、クローゼットにしまうことまで自動的にやってくれる新技術が生まれている!?ことでしょう。
では切削加工はどう変わっているのでしょうか?いろいろ想像がふくらみますね……。
謹啓、清秋の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。今月のイチオシは、玉手箱でネタバレされましたように、「チップブレーカ」のついたエンドミル、AE-VML(-N)でございます。百聞は一見に如かず、まずはこちらをご覧くださいませ。
ご覧頂きましたように、切りくず堆積を解消し、人手を介すことなく連続加工が可能となりますので、無人運転での加工も安心に行えるかと存じます。サイズランナップは、刃径がφ6、8、10、12、16、20の6サイズに3Dタイプと4Dタイプの刃長を用意してございます。貴重な人手を介すことなく、省人化に貢献いたします。詳細はこちらを参照くださいませ。
その他、AE-Vシリーズには、スタブ形のAE-VMSS、ショート形のAE-VMS、立ち壁対応型のAE-VMFE、自動旋盤対応型のAE-VTSSの用意がございます。防振仕様のAE-Vシリーズ、用途に応じて最適なモノを選んで頂けたらと存じます。以下、サイズラインナップ一覧でございます。詳細はこちらを参照くださいませ。
シリーズ | サイズラインナップ |
AE-VMS | 59 |
AE-VML | 62 |
AE-VMSS | 82 |
AE-VMFE | 19 |
AE-VTSS | 7 |
本稿も皆さまのSDGsな課題解決として、また、お仕事の付加価値や生産性の向上に貢献、さらには2030年問題への備えの一つとなれば幸いでございます。
謹言
追伸
「むかしむかし、……おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に……」
玉手箱では洗濯の話がありましたが、洗濯のみならず芝も進化してございます。『TM9』という芝をご存じでしょうか?トヨタ自動車工業(株)さんのアグリバイオ事業で開発された芝でございます。『TM9』は、一般的な高麗芝に比べて半分以下という少ない芝刈りの回数で、美しく緻密な緑のターフが維持できるのだそうです。拙宅にもこの芝を張ってありますが、植えて4年、芝刈りらしい芝刈りをしたことがない (^^;という、ありがたい芝でございます。
しかし、山でおじいさんがされた「しば刈り」は、正しくは「柴刈り」、「柴」は小さな雑木や枝の総称。つまり、「柴刈り」は、かまど等の燃料の採集のことだそうです。以上、己がおじいさんの世代となって初めて知ったという与太話を追伸まで(笑)
とまれ、いつまでも昔話が子ども達に伝わるよう、豊かな自然環境を残したいものですね。「ねえ、お母さん、川ってなあに?竹ってなあに?」なんてことになりませんように……
OSG月刊メールマガジン「OSGお土産100選」!
日本のみならず世界各地で働くOSG社員がおすすめのお土産をご紹介します。
今回、ご紹介するお土産は東京事務所の新入社員、大久保・佐藤より推薦の「亀屋万年堂 ふっくら福笑み」です。
推薦コメント:
今回紹介するお土産は、東京・自由が丘発祥の【 亀屋万年堂 ふっくら福笑み 】です。
ふっくら福笑みは、学生時代に友人から東京土産でもらいました。忘れられないくらいとても美味しかったので、今回ご紹介させていただきます!
卵たっぷりの「ふっくら」生地の中に、なめらかなこし餡が入ったものと、ミルク餡が入ったものの2種類があります。一口食べると、優しい上品な甘さに大変癒されます。ほっと一息つく時のお茶請けに、もってこいの逸品です!
亀屋万年堂さんのお菓子はどれも絶品で、先輩方もよくお客様へのお土産に選んでいます。東京のお土産としてぜひご賞味ください!
東京には美味しいご飯屋さんやお土産がたくさんあります!東京にお越しの際には、ぜひ、私達におすすめを聞いてくださいね!
亀屋万年堂
公式サイト:https://www.navona.co.jp/
大久保と佐藤は2024年に入社した1年目の営業社員です。
大久保(写真左)はオートバイが趣味で、学生時代には山口県から北海道の最北端までツーリングをしたこともあります。
好奇心旺盛で、東京でも新しい趣味を探しているそうで、最近はマリンスポーツに興味があるようです。
出身地ではコンビニに行くのに徒歩10分かかりましたが、東京は家から徒歩1分の距離に3つもコンビニがあることに驚いているようです(笑)
今後は先輩方の知識をたくさん吸収し、未来のモノづくりを支える人材を目指して努力していきたいと語っています。
佐藤(写真右)はアウトドアが大好きで、夏はキャンプ、冬はスキーを楽しんでいます。
最近は筋トレにも力を入れており、仕事終わりにジムに通い、体を鍛えることを心がけています。一人暮らしを始めてからは毎日自炊をしているそうです。
生まれから20年以上愛知県で過ごしてきましたが、東京という新しい環境にも慣れ、優しい先輩方に支えられながら充実した日々を送っています。
現在は、MONOlithboxをはじめ、少しずつお客様に製品を紹介できるようになってきたとのことです。今後も新しいことにどんどん挑戦し、早くお客様のお役に立てるような一人前の営業社員を目指して日々奮闘を続けています。