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2022年7月号 (第199号)

技術の玉手箱 /  非金属

今月の玉手箱は「非金属」をテーマにお届けしたいと思います。「非金属」と聞くと何となく「非鉄金属」のアルミニウムや銅を想像してしまうのは私だけでしょうか?文字にすると明確に異なりますので説明は不要かもしれませんが、

<非金属>
「金属に非ず」なので、
プラスチック(樹脂)やセラミック・木材のこと

<非鉄金属>
「鉄に非ざる金属」なので、
アルミニウムや銅・真鍮のこと

ですよね。

今回の玉手箱は「非金属」に分類されるプラスチックをテーマにお話ししていきます。軽くて丈夫なプラスチックは、私たちの生活に欠かせないものとなっています。ただ最近は、プラスチックごみがSDGsの観点から問題視されることもあり、ストローや包装資材などが脱プラスチックの動きを見せるようになりました。プラスチックが悪者のようになってしましたが、プラスチックは一般用途としても、工業用途としても使用されていて切削加工の被削材になる場合も多くあります。

さて、そんなプラスチックを切削する場合、工具はどんなものが適しているのでしょうか?「いくら強度が上がってもプラスチック。工具なんて何でも切れるでしょ」と思われがちですが、実は結構加工のトラブルのある被削材なんです。

切れ味の不足した刃物を使うと、被削面がガサガサになったり、熱で溶けたり、透明度が保てなかったり……。一般的には、切れ味重視の刃物がお勧めです。アルミニウムや銅といった非鉄金属用の工具なら概ね良い結果が得られます。

しかし、プラスチックはその性質の違いから2種類に大別されるので注意してください。
・熱可塑性樹脂=熱を加えると軟化するプラスチック(ポリ塩化ビニル・アクリルなど)
・熱硬化性樹脂=熱を加えると硬化するプラスチック(フェノール樹脂・エポキシ樹脂など)

オーエスジーの「樹脂用タップ」は、熱硬化性樹脂用のタップです。熱可塑性樹脂には、ステンレス用のタップをお勧めしています。

また、一般的なプラスチックよりも高い強度と耐熱性を持った、工業用途に適したエンジニアリングプラスチック、いわゆるエンプラが登場し、更に高い機能性を持つスーパーエンプラも登場しました。航空機の機体に使用され一躍脚光を浴びた炭素繊維強化プラスチックのCFRPや、ガラス繊維強化プラスチックのGFRPは、超硬工具でもみるみる摩耗してしまいます。ダイヤモンドコーティングを施した工具でないと歯が立たないこともありますので注意が必要です。

ひとくちにプラスチックといっても千差万別!……ご注意ください

ちなみにオーエスジーの『非鉄用』DLCエンドミルは、DLCコーティングが有効に機能してプラスチック加工も可能です。

技術の玉手箱は無料WEBセミナー「ランチタイムセミナー」で、より詳細な情報を加えて講師が解説します。今回の内容は7月27日(水)12:20~12:35にお届けします。お申し込みは下記からお願いいたします。

ランチタイムセミナーのお申込みはこちらから

K爺のイチオシ /  樹脂加工

謹啓、星祭の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

気づけば、本年も半分が過ぎてしまいました。

まさに光陰矢の如し、貴重な時を無駄にすることなく、与太話は割愛して(笑)さっそく本題に入りたいと存じます。

上記グラフは、当社営業がお客様からご相談頂く被削材の内、「その他」に分類されるものの構成比の推移でございます。昨年来、「その他」の被削材に関するご相談の構成比が高まっていることがお分かり頂けるかと存じます。そこで、玉手箱に続き、「非金属」加工、特に樹脂加工のポイントを整理してみたいと思います。

玉手箱では、「一般的には、切れ味重視の刃物がお勧めです。アルミニウムや銅といった非鉄金属用の工具なら概ね良い結果が得られます」と記載がある一方、「切れ味の不足した刃物を使うと、被削面がガサガサになったり、熱で溶けたり、透明度が保てなかったり……」「実は結構加工のトラブルのある被削材」とも表記され、最後に「ちなみにオーエスジーの『非鉄用』DLCエンドミルは、DLCコーティングが有効に機能してプラスチック加工も可能です」と結ばております。だったら単純に「樹脂加工には非鉄用DLCエンドミルをお勧めします」と断言してしまえばよろしかろうと思ったりするのでございますが、そこが樹脂加工の妙、一筋縄でいかないところでございます。

ともあれ、本稿で申し上げたいのは、樹脂加工は、その種類によって求められる加工の要点が異なるということでございます。CFRP材加工のように最適な諸元に加えて耐摩耗性が肝要である場合はダイヤモンドコーティングが、とにかく切れ味を要す場合には薄膜のDLCコーティング(DLC-SUPER HARD)が、しかし、時には厚膜のDLCコーティング(DLC-IGUSS)が有効であったり……オーエスジーでは、工具の諸元の工夫はもとより、多様なコーティングで最適解に近づけることが可能と自負しております故、樹脂加工でご満足頂けない時に、お気軽にご相談頂ければとの思いの、今月のイチオシでございました。

本稿も、皆さまのお仕事の採算性や付加価値、生産性の向上並びに、我々の生産活動のSDGsな課題解決の一助となれば幸いでございます。

謹言

英語ワンポイント /  Make waves

Make waves
「問題を起こす」「ブームを起こす」

直訳すると、「波をつくる」という意味から、一つは、波風を立てる、事を荒立てるという事から「問題を起こす」というネガティブな意味と、もう一つは、新しい波を起こすという事から「ブームを起こす」というポジティブな意味があります。

今日のメルマガ編集部は、先月のさらちゃんの野外フェスの話で盛り上がっています。

マサコちゃん:
そういえばさらさん、野外フェスはどうだったんですか?
確か、土砂降りだったような気が……
(内容は先月のRain or shineをご参照ください)

さらちゃん:
そうなのよ!ひどい雨で、もうびしょ濡れよ。
でも、ある意味吹っ切れてテンション上がりまくりで最高だったわよ(^^)v

マサコちゃん:
そ、それは良かったですね!
さらさんのお目当てのバンドは出てたんですか?

さらちゃん:
もっちろん!間近で見られて幸せだったわ!
しかも新曲もお披露目したのよ。それがまたいい曲でね。
マサコちゃんは知ってる?
と、マサコちゃんの耳にスマホを近づけるさらちゃん

マサコちゃん:
あ!この曲、この前、私も聴きましたよ!
今までにない感じの曲で、すごく素敵ですよね!

さらちゃん:
そうでしょ。

I think it’s gonna make waves across the country.
(全国で大ヒットすると思うわ)

けんさん:
ん?何?何?
さらちゃんの好きなバンドの曲?
知ってる、知ってる。僕、結構知ってるんだよねぇ!
この唄でしょ?
ラララ~♪♪♪

さらちゃん:
ああ、それは3年前の曲ですね。
有名なドラマの主題歌だったから誰でも知ってますよ!

けんさん:
あ、そうだったね。じゃ。これは?
ラララ~♪♪♪

さらちゃん:
それは有名なCMソング!2年前です。
はいはい、けんさんがご存じなのはよぉく分かりました!
マサコちゃん、あっち行って二人で新曲の話をしましょう!

少し寂しそうな目で二人を見つめながら、
これ以上深追いすると、Make wavesになりそうだな……
と、一人じっと我慢をする、やや時代遅れのけんさんでした(笑)
以上、文末を歌詞風にまとめてみました。笑笑

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