メールマガジン
2018年7月号 (第151号)
梅雨明けが待ち通しい今日この頃。いよいよ暑い季節がやってきます。夏場にチョコレートケーキを購入し、車に乗せて自宅に持ち帰ってみたら、チョコレートのコーティングが溶けていた・・・なんて経験がありませんか?本当にがっかりですよね。
その溶けたチョコレートは、また冷やせば固まり美味しいチョコレートに戻ります。しかし、スポンジは、液状の生地に熱を加えて美味しく焼きあがった後は、再度熱を加えても液状の生地に戻ることはありません。
これは、皆さん方の身近なプラスチック製品にも同じことがいえます。
プラスチック、つまり樹脂には熱を加えると硬くなる熱硬化性樹脂と、熱を加えると軟らかくなる熱可塑性樹脂があります。熱硬化性樹脂は、チョコレートケーキでいうところのスポンジなります。熱可塑性樹脂はチョコレートなんですね。
ですから、加工をする際には同じ樹脂でも少し違いがあります。
熱硬化性樹脂はすでに熱が加わり、硬くなっているので刃先剛性と耐摩耗性が必要になります。切りくずは細かくなる傾向があります。熱可塑性樹脂は熱が加わるとまた溶けてしまうので、熱が加わらないように切れ味が求められます。切りくずはつながった形状になる傾向があります。
タップ加工においては、熱硬化性樹脂は、刃先剛性があり耐摩耗性を考慮した窒化処理を施した「EX-PLA-HT」がお薦めです。超硬タップなら最高です。
熱可塑性樹脂は、切れ味がよい「EX-SUSシリーズ」がお薦めなんです。双方とも加工後、熱が冷めると収縮する傾向がありますので、オーバサイズが推奨です。加工中はどちらも発熱を抑えるための切削油を十分供給することをお願いしております。
謹啓、盛夏の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。気づけば夏至も過ぎ、実感はございませんが陽は短くなり始めております。そんな訳で今月も、皆様のお仕事がいっそう早く片付きますように…の想いでイチオシ製品をご紹介させて頂きます。今月は、先月まで3ヵ月続いたOSG PHOENIXシリーズと同じPHOENIXを名乗りながらもソリッドのエンドミルPhoenix End Mill Seriesのご紹介です。
Phoenix End Mill Seriesは、特に突出しの長い、深い部位を高能率に加工できることをコンセプトに開発されたエンドミルです。荒加工~仕上げ加工の加工時間を、例えば48%削減できたり、62%削減できたり、53%削減できたりするエンドミルでございます。
上記加工を実現できた秘訣は、以下の考え方によるものでございます。
ねじれ角による効果(同切込みでの比較)
下図は、一刃切込みが0.2mm(t=0.2)の場合の刃先のねじれによる切りくずのイメージ(R形状無視)です。切削条件が同じ場合、切りくずの体積は変わりませんが、切りくずの形状が変わることで発熱量も抵抗も変わります。
単位時間あたりの切りくず排出量を一定にしながらも、抵抗を抑制、発熱も抑えエンドミルの損耗を抑えつつ、高能率な加工を実現する・・・それがPhoenix End Mill Seriesの基本的な考え方なのでございます。
■加工時間62%削減事例 『PHX-DFRによる深リブ加工L/D=20超え』
ワーク寸法:80x80x45mm、被削材:SKD61(50HRC)、使用機械:3軸加工機、主軸タイプ:HSK A63タイプ、切削油剤:なし(エアブロー)、最高回転数:20,000min-1、ホルダ:焼ばめホルダ
あわせて短い刃長を採用することで高剛性を実現し、立ち壁加工の精度を向上、中仕上げ~仕上げ加工を安定して行えるような工夫を施したシリーズもございます。そちらの加工時間短縮事例がこちら。
■加工時間53%削減事例 『PHX-LN-DBTでの時間短縮』
実際の加工状況をYouTubeでご確認頂ければと存じます。ぜひ『OSGJAPAN PHX』で検索ください。
Phoenix End Mill Seriesは、PHX-DFR、PHX-LN-DFR、PHX-PC-DFR、PHX-DBT、PHX-LN-DBT、PHX-PC-DBT、PHX-LN-CRE、PHX-CRTの全8シリーズ、今夏、以上のシリーズに176サイズが追加の予定です。皆さまの夢をカタチに、本稿も皆さまのお仕事の一助となれば幸いでございます。
謹言
梅雨明けはもう少し先の蒸し暑い7月初旬の昼休み時間のこと。さらちゃんとマサコちゃんが何やら話に盛り上がっています。
さらちゃん:
やっぱり赤が似合うよね~(^^)
けんちゃん:
背が高くてかっこいいし~(^^)v
さらちゃん:
私は打者の時の姿が大好き~!
マサコちゃん:
私は160kmの球にキュンとくるの!
さらちゃん:
あぁ~もうっ!怪我が心配で心配で…夏休みはロサンゼルスまでお見舞いに行こうかしら!!
そこに、昼食を終えたけんさんが戻ってきました。
さらちゃん:
けんさん聞いて下さいよ、大谷翔平って超かっこよくないですか!イケメンな上にストイックだし…もう男の中の男~\(^o^)/けんさんはどう思います?
と、さらちゃんが興奮気味に話しかけると
けんちゃん:
そだね~
と、そっけない。さらちゃんは怒った声で
けんちゃん:
野球にはあんまり興味ないんだよねえ。それより、今は大相撲夏場所でしょ!!!白鵬の調子はどうかな?稀勢の里は?栃ノ心は~?はぁ~っ、気になってしょうがないよ!さらちゃんとマサコちゃんは気にならない?
しかし2人からの返答は…
野球から相撲の話になった途端、二人は完全に沈黙するのであります(笑)
けんちゃん:
Are you with me? おーい、聞いてる~?
以上、趣味も会話も噛み合わないメルマガ編集部からでした(^^;ということで、今月のワンポイントは
「Are you with me?」
直訳「あなたは私と一緒にいますか?」から転じて
意味…話についてきてる?聞いてる?
相手が自分の話にちゃんと意識を向けて理解しながら聞いているのかを確認するときに使います。例えば、自分が早口で話したり難しいことを話しているときや、学校の授業で先生が生徒に対してもよく使います。「Are you with me?」と同じ場面で「Are you following me?」も使われ、これもほとんど同じ意味です。
皆さま、Are you with us?