メールマガジン
2015年7月号 (第115号)
7月に入りました。梅雨明け宣言も、そろそろ発表される時期ですね。さあ、いつもの暑い夏がやって来ますよ~!
お好みの涼のとりかたで、乗り切りましょうね♪
この時期、我が家の食卓にちょくちょく並ぶ、ざるそば、素麺や冷麦。氷水でしめたり、冷水で冷やしたりするのを見かけた事はありませんか?
茹でてから一気に冷やして、という工程にちなんで、今日はゲージを製作する上で採用されている「サブゼロ処理」についてお話したい思います。
「サブゼロ処理」って初めて耳にされた方も多いのでは?と思います。
JISには「焼入れ後、残留オーステナイトをマルテンサイトに変態させる為に行う熱処理で、常温よりも低い温度へ冷却し、その温度で均熱する熱処理」と表現されています。
残留オーステナイトというのは不安定な存在であって、時間の経過と共にマルテンサイト化していくのですが、その際に体積変化が生じてしまうため、ゲージ等では寸法変化として現れてしまうのです。
そこで、この「サブゼロ処理」を行う事によって”時間の経過と共にマルテンサイト化する”という事を防ぎ、材料の硬度を均一化する事が可能になります。これによって、マルテンサイト化による寸法変化の影響がほぼ無視出来ると考えられているのです。
すごーく難しい処理をするように思えますが、実は単純で、ドライアイスや液化炭酸ガスや液体窒素によって冷却するだけなのですよ。
このサブゼロ処理を施す事によって、たとえ長い年月が過ぎても未開封であれば安心してゲージを使って頂ける事が伝わったのではないかな?と思います。
お客様に「これ、製造年月日みたら10年も前のものだけど、大丈夫?」と尋ねられても、どーぞ安心して自信を持って弊社ゲージをお薦めしてくださいね。
最後に、このサブゼロ処理。長い年月が経っても状態が変わらないなんて・・・
「ゲージが羨ましい・・」と執筆しながら思っていたのは果たして筆者だけでしょうか!?(笑
謹啓、梅雨明けの候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。OSGの窓際の自由人、K爺でございます。このコーナーでは、モノづくりを取り巻く様々な知見とともに、OSGのイチオシ工具を紹介して参ります。皆さまのお仕事の一助となれば幸いでございます。
現代は高速機の時代。油穴付の超硬工具の採用が多くなっておりますが、今月は趣向を変えて、ハイスで油穴も無い、一見古典的なロングドリルのイチオシでございます。
発売来7年、まだまだ売上の増えるTDXL
今月ご紹介したいドリルは、“スラスタードリルTDXL”でございます。手前味噌ではございますが、2008年の発売来、未だにお客様での採用が増え続けている、隠れた名品でございます。以下、その出荷推移のイメージグラフでございます。2012年には伸びが止まったかのようでしたが、再び増加に転じております。
先述のように、スラスタードリルはハイスドリルでございます。油穴も付いておりません。従いまして、加工機の制約もありませんし、工具単価も高いモノではございません。そんな訳で、少ロットでの高能率加工を手短に再現する為にご採用頂くことが多いのではと、推察しております。
TDXLのお薦めポイント
1. ハイスドリルでございますから、超硬のような突発的欠損は発生し難く、安定した加工が可能でございます。
2. 特許技術であります独特な平溝形状、シャンクに向かって溝の途中で溝幅が広くなる特殊な溝形状、シャープなシンニングを新たに開発し、深穴加工の課題である切りくず排出に優れ、低スラストを実現しております。
3. WXLコーティングをいち早く採用し、幅広い被削材で耐久性向上を図っております。
以上、詳細はこちらでご確認下さい。
TDXLをご試用頂いたお客様の評価
ご試用頂いたお客様は、「超硬ドリルを使用するも折損が多い」、「ステップ加工で加工時間が長い」など、耐久性、安定性、能率で不満をお持ちのお客様が大半でございます。ご試用結果は、耐久性・安定性向上ニーズでのご満足度は76.5%、能率向上ニーズでは88.9%と、非常に高いご評価を頂いております。
A-TAPは2013年夏発売以来多くのお客様にご試用頂き、特にスパイラルタップでは難敵ステンレス材や軟鋼の加工で高い評価を頂いております。下のグラフは主要被削材でのA-スパイラルタップをご試用頂いたお客様の満足度グラフでございます。
『超硬を使うほどの加工穴数が無い』、『オイルホール給油設備が無い』、『生産設備の制約を受けたくない』など、少ない初期投資で、安定したそれなりの能率で加工をしたい深穴加工には、是非お試し頂きたいドリルでございます。本号も、日本のモノづくりの生産性向上、競争力向上に寄与出来れば幸甚でございます。
謹言
今回はサラちゃんの経験談から。
サラちゃんがアメリカに行って間もないころ、仲良くなった友達にピンチヒッターとして、伴奏を頼まれたときのこと。伴奏の経験を積めるし、尊敬する先生に指導いただける願ったりかなったりのチャンスと快く引き受けたそうな。
なんとか演奏もうまくできて、友人とハイタッチしつつステージをおり、休憩にとカフェへ。友人がおすすめをオーダーをしてくれるというのでお任せして、お金を払おうとしたその時、友人の「It's on me!」というセリフが聞こえてきました。
It's on me?それは私の上に乗ってる??
金額を聞き間違えまいとして身を乗り出したけど、友人の足を踏んじゃった?
も、やっぱり踏んでないし・・・と???だらけのサラちゃんの顔と行動を見て察した友人が笑いながら、「It's on me means I pay for you. So, I buy your drink, and you don't have to pay me back, OK?」と。
大学で初めての発表をこなし、英会話レッスンをしてもらい、初めて飲んだ友人おすすめのチャイティーラテ。とてもおいしかったそうで、それ以来、カフェに行くとついついチャイティーラテを頼んでしまうサラちゃんなのでした。
サラちゃん、原稿Special thanks!今度チャイティーラテ、奢るよん!!