メールマガジン
2019年11月号 (第167号)
木々が美しく紅葉する季節になりました。街行く人たちの服装も、クールビズからすっかり衣替えも完了したように思います。ただ最近は、ビジネスカジュアルでお仕事をする方も増え、オフィスの「お堅い」服装の方は減ったのではないでしょうか。
さて、今回の玉手箱は工具の選定に関わる「堅い」・・・いえ「硬い」をお題にしたいと思います。
被削材の「硬さ」は工具選定をする上で重要なポイントの一つです。同じ被削材でも生材と焼き入れ後の硬くなった材料では工具選定が全く違ってきます。焼き入れ後の硬さが把握できていれば、その硬さに対応する工具を選べば良いので問題ありません。
ただ、「焼き入れ後なのは分かっているが、硬さは分からない」なんて状況で工具選定に頭を悩ませた経験が皆様にもあるのではないでしょうか。そんな時どのように工具を選びましたか?
硬さがはっきり分からない被削材に対しての工具選定理由に、「一番硬い材料が加工できる工具を選んだ」とか「とりあえず超硬を選んだ」と聞くことがあります。
さて、この工具の選定方法は正しいのでしょうか。
切削工具と被削材にどの程度の硬さの差があれば加工可能なのか、下記のような目安があります。
・ 安定した加工ができる差 : 工具の硬さ ー(マイナス)40HRC
・ なんとか加工できる差 : 工具の硬さ ー(マイナス)20HRC
ハイスの硬度は「63~69HRC」なので被削材の加工限界硬度は「43~49HRC」。粉末ハイスの硬さは「68~72HRC」なので被削材の加工限界硬度は「48~52HRC」と考えることができますね。硬さの差だけを考えれば、超硬はハイスや粉末ハイスより硬度が高いので超硬を選んでおけば大丈夫なように思えますが、残念ながら必ずしもそうではありません。
切削工具は、適応する被削材や硬さによって工具の仕様が異なります。被削材に適さない仕様の工具で加工をした場合、工具が折れるなどのトラブルにつながってしまいます。タップで例を挙げると、50~60HRCに対応できる超硬タップのVX-OTで30HRC程度の被削材を加工すると、残念ながら高い確率で折損してしまいます。
原因は、被削材の硬さによって切りくず形状が違ってくるため、適応範囲を下回る硬さでは切りくずがうまく排出できずに溝につまって折れてしまうのです。
硬い被削材が加工できる工具なら、どんな被削材でも加工できるわけではないことがお分かりいただけたでしょうか。硬さを把握して、硬さに合った工具選定をお願いします。
謹啓、深秋の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。先月は名古屋でメカトロテックジャパン2019が開催されました。『ミライ、ゾクゾク。』をテーマに、自動車や航空機づくりにおける最新トレンド、広がるロボットの可能性など、生産現場に新たな可能性が提示されました。「新たな可能性」や「未来」と聞くと、若かりし頃を思い出す初老でございます。
時は昭和。小生が働きだした今から凡そ30年前。文系の学校を出て当社に入社した小爺は、放電加工などつゆ知らず、展示会で放電加工機を初めて目にし、一般鋼は元より高硬度材も難なく加工できると知った際、
「やや、これは入る会社を間違えたか!近い将来エンドミルは無くなるのかも知れぬ」
と、ひとり早とちりして焦ったのでございます(苦笑)
しかし、それから30有余年、放電加工機も進化し出荷台数も増えハイスのエンドミルの需要は確かに減少しましたけれども、超硬エンドミルに関して言えば着実に増えているのでございます。
そのような訳で、今月は着実に活躍の場を拡げてきた超硬エンドミル、特に大活躍の場とも言える『高硬度材加工』用エンドミルのイチオシでございます。
世の常として、美しいものはより美しく、美味しいものはより美味しく、そして耐久性の求められるモノはより長い耐久性へ、より高精度の求められるモノはより高精度へ進化するものでございます。エンドミル加工における相手方、被削材も同様でございます。時により硬く、時により高精度に…
そんな変化に、お待たせいたしました!絶対の自信をもってお薦めする新しい高硬度鋼用超硬ボールエンドミルシリーズの登場でございます。タイプは用途に応じた3種類。
高能率型4刃 AE-BM-H
高精度仕上げ用2刃 AE-BD-H
高精度仕上げ用2刃ロングネックタイプ AE-LNBD-H
本シリーズの特長は長寿命で高精度。
まずは長寿命のご紹介を。
新シリーズには〝DUROREY(デューロレイ)“なる新しいコーティングが施されてございます。DUROREYは、母材の上に付着強度層の膜をまとい、その上に超微細ナノ周期積層構造を幾層にも重ね、最上部には超耐熱層を装い、硬さ41GPaを実現しつつ優れたじん性を有す被膜で、長寿命を実現するものでございます。
続いて高精度。
3タイプは、それぞれ刃径に応じた有効なR精度を確保し、高精度な加工が可能となってございます。以下、その一覧でございます。
本稿も、皆さまのお仕事の一助となれば幸いでございます。
謹言
Speak of the devil
・・・「うわさをすれば影」
Speak of the devil, and he will appear.
「悪魔の話をすると、悪魔が現れる」という迷信から来ていると言われています。
秋、実りの秋、食欲の秋。
さらちゃんとマサコちゃんは二人、張り切って女子会へ…
さらちゃん:
マサコちゃん、お疲れ様!
さ、飲むぞ~!食べるぞ~!か・ん・ぱ・い~~~~~~っ\(^o^)/
マサコちゃん:
さらさん、お疲れ様でーす。
忙しかったから、こうやってゆっくり食事するのも久しぶりですね!
そうそう!このお店もずいぶん久しぶりじゃないですか?
さらちゃん:
そうね、今年の新年会以来かしら?
マサコちゃん:
ですよねー。ほんと久しぶり。あっ!
そう言えばこのお店って…確か、さらさんのお気に入りの店員さんがいましたよね?
(1月号の「on the house」をご参照ください)
さらちゃん:
そうそう(^^)vよく覚えてたわね!まだ働いているのかなぁ?いてほしいなあ!
(キョロキョロ)
マサコちゃん:
さらさん!あっち見て下さいよ。あの奥にいる人そうじゃないですか!
さらちゃん:
キャー!いたいた!やっぱり相変わらずかっこいいわねーーー!
癒される~~~っ!仕事の疲れが一気に吹っ飛ぶわ。
うちの職場のお腹ポッコリのあの人とは大違い!!!(笑)
マサコちゃん:
あっ!!
さらさん、見て下さい!あの入口から入ってくる、お腹ポッコリの人!
も、もしかして…?
さらちゃん:
「Speak of the devil, here he comes!」(うわさをすれば影、彼が来たわ!)
けんさん:
やあ!偶然だね、来てたの?
せっかくだから一緒にいい?
さらちゃん:
な、何でけんさんが来るんですか?!今日は女子会なんですよぉ。
けんさん:
何でって、それはこっちのセリフだよ。俺は月に一回はこの店に来てるの!
ちょうど良かった!来月のイベントの話をしよう!!
さらちゃん・マサコちゃん:
えーーーーーーーーーーーーっ!
Speak of the devil, and he will appear.
細やかな女子会の幸せもイケメンの癒しも束の間、お腹ポッコリ、現実に引き戻されるメルマガ編集部の女子二名なのでした(^^;
注)けんさんはK爺ではございません。K爺より、この場を借りてご報告まで(笑)