メールマガジン
2019年4月号 （第160号）
桜も咲きました。春ですねぇ。そして眠い(^^;春眠暁を覚えず…昔の人は、ホント上手に言いますよね。さて、お仕事中いつの間にか眠りについて、仕事に穴をあけることがありませんように(笑)ということで、今月も、先月、先々月に続いて穴加工、ドリルに関する玉手箱です。
早速ですが、先ず確認から…
穴加工の能率（生産性）を決める要素は何でしょう？
回転速度？送り速度？
はい！そうです(^^) 穴加工の能率を決定するのは送り速度です。
【図1】
図1のように、『一定時間内でどれだけ早く刃先が進むか？』これが穴加工の生産性となります。続いて、もう少しおさらいを。
送り速度 ＝ 1回転あたりの送り量 X 回転速度
つまり、穴加工の能率を決定する送り速度、その送り速度を高める為には、
1. 1回転あたりの送り量を大きくする
2. 回転速度を大きくする（回転数を上げる）
の2つの方法が考えられます。しかしながら、どちらも際限なく大きくできる訳ではありません。回転速度であれば、工具の母材や被削材に制約されますし、1回転あたりの送り量であれば、切りくずの排出性やドリルの剛性の制約を受けます。では、各々の具体的な方法を見てみましょう。
回転速度を上げる
手っ取り早い方法は、ご存じのように、超硬ドリルの採用ですね。耐熱性に優れる母材のドリルが決め手となります。表1を参照ください。同じ被削材でも、超硬ドリルの回転速度は2900min-1、ハイスドリルは830min-1と、実に3.5倍の開きがあることが分かります。
【表1】
送り速度を上げる
1回転あたりの送り量が余りに大きいと、切りくずが厚くなりカールしない為に切りくずが大きくなり、排出性が悪くなってしまいます（表1参照）。また、1回転あたりの送り量が大きいとドリルの刃先への負荷も大きくなりますので、芯厚が高い等、高剛性なドリルの採用が不可欠となります。逆に、安全に加工しようと、1回転あたりの送り量を小さくすることも危険です。切りくずが薄く、伸び勝手となり、やはり切りくず排出性が劣化しかねません。
【図2】
そうそう、切りくずを余り厚くしないで1回転あたりの送り量を上げる方法として、3枚刃のドリルを使う手もありますね。いずれにせよ、ご使用されるドリルによって推奨条件は異なりますので、今一度ご確認して頂ければ…
最後に参考として、当社の油穴付き超硬ドリルADO-3/5D/8D（2枚刃）と3枚刃油穴付き超硬ドリルADO-TRS-3D/5Dの切削基準表を比較して、今月の玉手箱を終わります。
謹啓、春粧の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。今月は、インターモールドが17日(水)～20日(土)に東京ビッグサイトで開催されます。そこで今月のイチオシ商品は、金型メーカー様向けに絶対の自信を持ってお薦めする商品…と申しましても、モノではなくコトの商品のご紹介を。
・使用工具の総本数1/3～1/2へ
・加工時間30～50%短縮
・加工コスト3割削減
実現できたら如何でしょう？魅惑的なキャッチコピーを並べてみました。
いや、これらは単にキャッチコピーに非ず、全て、今月のイチオシ商品を実際にご採用頂いた効能を表現したもの、既に実現済みの結果でございます。
ということで、
今月のイチオシは、当社グループ会社、金型コンサルの『新加工方法提案コンサルティング』でございます。
『新加工方法提案コンサルティング』は、単純に「工具を切り替える」、「切削条件を変える」という切削加工のソリューションに留まらず、工具と加工条件は元より、加工パス、CAM、場合によっては加工方法まで、金型生産の全ての工程を見直し最適化するものでございます。
その効能を、例えば「加工時間50%短縮」で確認してみましょう。
仮に5台のマシニングセンタを保有し、毎月一定の仕事をしている金型メーカーさんがいたとします。マシニングセンタ1台あたりの1ヵ月の稼働時間を220時間（1日10時間22日稼働）とした場合、1ヵ月ののべ加工時間は1100時間。そこで「加工時間50%短縮」が実現できたとすると、加工時間1100時間が550時間に削減されるということになります。1台あたりの稼働時間/月は220時間ですから、2.5台あれば間に合う計算です。
【イメージ図】必要な設備5台 ⇒ 2.5≒3台へ
でも実際には、既に5台を保有している。つまり、2台の設備が新規に増設されたに等しいと言えます。言い換えれば、営業力、受注力さえあれば2台分の受注・売上増が可能ということになります。加えて、1100時間のコストが550時間に短縮されたことによる原価低減と合わせて、いったい幾らの利益増となるのでございましょう？
ご興味を持たれましたら、遠慮なく当社営業までお問合せ頂ければ<(_ _)>とかく生産性が低いと言われる日本、皆さまの夢をカタチに、本稿も皆さまのお仕事の一助となれば幸いでございます。
謹言
【Q】 ゲージ記号の「WP」「IP」「NP」とは何？
【A】 「WP」は、従来JISの止まり側「工作用」プラグゲージ。
「IP」は、従来JISの止まり側「検査用」プラグゲージ。
「NP」は、現JISの止まり側の記号で、工作用と検査用の区別はありません。
･･･〔話の〕オチ
お？なんかいい匂いがしますよ～。今日の編集部は賑やかなところに来ているようです。どんな話が聞けるのでしょう？覗いてみましょう。
さらちゃん:
ちょっと、けんさん！ペース早過ぎません？
も～～～お、お酒は逃げませんから、もう少しゆっくり飲んでくださいよぉ！
けんさん:
ん？な、な～に？うぃっ！ヒック！ん？ぜ～んぜん平気。まだまだ大丈夫ですよぉ♪
あ、店員さーん！ビールもう一杯ね＼(^o^)／
（小さな声でさらちゃんに）
マサコちゃん:
さらさん、このパターンまずいですよね。そろそろまたあの話が始まりますよ。
けんさん:
さらちゃん！マサコちゃん！いいですかぁ？よぉく聞いて下さいよぉ。ヒック！
し、仕事というのはですねぇ、、、うぃっ！（中略）という事で私なんかは昔はぁ、、、ヒック！（中略）だからこれからの職場というのは、、、うぃっ！（中略）二人とも聞いてますかぁ？つまり二人には今後は、、、
以上。じゃ、ちょっとトイレ行ってくる。ヒック！
さらちゃん:
あ～あ、やっぱり出たね。いつものパターン…
さんざんしゃべってくれたけど、結局何を言いたかったのか？今回もさっぱり分からなかったね（笑）
Where was the punch line?（オチはどこにあった？）
マサコちゃん:
ですよね～。しかもあの話、もう7回くらい聞いてますよね？（苦笑）何回聞いても話が見えないし、もう、いい加減にしてほしいですよねっ！あっ！けんさん帰ってきた！
けんさん:
た、ただいま！ヒック！
ど、どうだい？お二人さん！今日の話はためになったかな？
さらちゃん＆マサコちゃん:
あ、は、はい。大変参考になりました！！
（心の中では）「全く時間のムダです。。。」
けんさん:
だろ？やっぱ先輩の話は有難く聞かなくっちゃ。じゃ、来月も頼むよ！さらちゃんよろしく。ヒック！
さらちゃん:
（小さな声で）
毎月じゃなくていいですよぉ。どうせ同じ話なんだから。
さ、けんさん！そろそろ帰る時間ですよ！
一人真っ赤な顔で上機嫌で帰っていくけんさん。それを冷めた目で眺めるさらちゃんとマサコちゃん
以上、メルマガ編集部、毎年恒例花見の後の2次会でした。平成最後の花見の夜も平和に更けていくのでした。
え？Where was the punch line?
いやぁ…面目ない（けんさんsaid）